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2005年4月29日
イギリス総選挙
あまり日本では関心度が低いのかも知れないのですが、イギリスでは5月5日に総選挙が行われます。日本で選挙というと毎回投票率の悪化が報じられていますが、イギリスでは各政党はもちろん一般市民までもが色々な形で熱い選挙戦を繰り広げています。
最初に社会の勉強みたいになってしまいますが、イギリスの議会政治のおさらいを。
Wikipediaの「イギリス」の項目は当然詳細に渡ったものになっていますが、今回は「政治」の部分だけピックアップ。
行政の長である首相は、通常下院の第1党党首を国王が任命する(議院内閣制)。現在の首相は労働党のトニー・ブレア。 下院は単純小選挙区制による直接選挙で選ばれるが、上院はその正式名称の通り貴族が議員となっているので直接選挙は無い。従来右派の保守党と左派の労働党による二大政党制と言われて来たが、近年では第三勢力の自由民主党の勢力も拡大している。
社会科などでイギリスは二大政党制の代表だと教えられた記憶がありますが、実は最近は自由民主党の勢力もわずかながら拡大しているのが現状です。しかし政権は基本的には二大政党間で引き継がれ提案す。その2つの政党は言わずもがな、保守党と労働党です。
ベンジャミン・ディズレーリやウィンストン・チャーチルなどを筆頭に多くの首相を輩出し、イギリスで長きに渡って政権の座にあった。第二次世界大戦後もチャーチルからマーガレット・サッチャー、ジョン・メージャーまで7名の首相を輩出し、4名の労働党を圧倒している。特に、サッチャーは総選挙で3連勝し、さらにメージャーも1度選挙に勝ち、保守党は通算4連勝を果たし、18年間も政権にあった。
日本的な感覚だと「保守」と名乗る政党というのも若干の違和感がありますが、英語表記でもConservative Party、確かに保守党以外の表現のしようはありません。ディズレーリ、チャーチル、サッチャー、メージャー・・・有名な政治家のオンパレードなのが保守党です。しかしながら1997年以降、政権は労働党に移り、現在も労働党政権なのは前出の通り。
労働政党ということで失業保険の充実、社会保障制度の整備などに努めてきた。労働党が行った福祉政策の方向性を指してゆりかごから墓場までと言う言葉が作られた。又アトリー内閣では石炭や鉄道、通信などの重要基幹産業の国営化を行った。
社会科で習った「ゆりかごから墓場まで」が出てきました(笑)。社会保障の充実の理想としてよく引き合いに出される言葉ですが、これを維持するための財政負担が結局イギリスの国力を弱めてしまいました。現在のブレア首相は前出の通り現首相ですが、実はブレアは「産休」を取った珍しい首相でもあります。
首相であるブレア自身が「産休」をとって見せるなどリベラルな方向性も打ち出しているが、対テロ戦争でのアメリカ追随の姿勢には、閣僚の中からも批判の声があがった。
また、学生時代にバンドでリードボーカルをやっていた、という過去も。
在学中にはアグリー・ルーマーズというロックバンドで活動した。と同時にキリスト教社会主義の影響を受ける。大学卒業後、法廷弁護士となる。
さて、そんな政党らの間で繰り広げられる選挙戦、一般市民も色々な方法でこれを演出したりしています。
英国ベリー・セントエドモンズのエールビール専門店「ビア2ゴー」は、ブレア、マイケル・ハワード、チャールズ・ケネディの3大政党の党首の名前をつけた特別なビタービールを販売している。ボトルのラベルにはそれぞれ3人の顔写真が。で、売り上げを5月5日の総選挙の世論調査としてみると、最もよく飲まれているのが「ブレア・エール」なのだ。
英国のビール愛飲者はブレア首相を支持 | Excite エキサイト : ニュース
選挙シミュレーションは日本の選挙でもおなじみですが、こういった形でやってしまうのはエール発祥のグレートブリテンならではですね。しっかりデータも出ています。
同店の共同経営者、ジニー・バカンさんはロイターに「売り上げによると、ブレア氏は45%、ハワード氏は33%、ケネディ氏は21%よ」と語った。
しっかりビジネスに結びついているあたり、したたかさを感じなくもない、けれどほほえましいプレ選挙です。
また、どの党に投票していいか分からない人のために自動的に政党を判断してくれる政党レコメンデーションサイトも登場しています。
このサイトwww.whoshouldyouvotefor.comでは、23の大きな課題がリスト化されている。例えば「イギリスのイラク侵攻は正しかった」「キツネ狩りは、再び合法化すべきである」といった具合に。ユーザーは、全ての課題に対して賛成か反対かを選択する。すると、それぞれの課題に対する自分の見解とマッチする政党の意見がスコア化され、どの政党の意見が一番近いかがわかるようになっている。つまり、最も高いスコアを獲得した政党が、あなたが投票するべき政党だというわけ。
英総選挙の投票に迷っている人へオススメの「政党判定」サイト | Excite エキサイト : ニュース
英国では比例代表制度を採用していないため、当選しなかった人への投票はいわゆる「死に票」、つまり民意の反映として集計されなくなってしまう問題があるのですが、それをそれぞれの地域の有権者同士をマッチングさせて交換する投票スワッピングみたいな運動も起こったりしています。
英国の「winner-takes-all(勝者丸取り)」方式の選挙制度によって自分の票を生かせない選挙区の有権者は、活動家が言うところの《オージアスティック・ボート・スワッピング(淫らな投票交換)》に耽っている。例えば、労働党が保守党に勝つ可能性がまるでない選挙区で労働党支持者が、保守党候補を落とすために自由民主党に投票する。
英総選挙前に流行っている淫らなスワッピングとは…… | Excite エキサイト : ニュース
これなどはまさにネットがなければなかなか成立しなかった運動ですね。
またなかにはもっとゆったりと選挙を楽しんでいる向きもあります。各政党の党首の人形をガーデニングの置物にしてしまう、というものです。
[ロンドン 25日 ロイター] 総選挙まで2週間を切った英国で、有力政治家たちをモデルにしたガーデンノーム(小人の形をした庭用の置物)が人気を集めている。
「あらゆる政治信条に適応するノームが用意されています。ブレア首相モデルは存在しない大量破壊兵器を掘り起こしているところです」「カタツムリやその他の動物の侵入が心配な人には、"立入禁止"の札を持った恐ろしいマイケル・ハワードがいますし、もっとリラックスした向きには、ジンジャービールのグラスをすすりながらフェンスに座っているかわいらしい赤毛の男がいます」
英国式ガーデニング愛好者に現在人気のアイテムは…… | Excite エキサイト : ニュース
なかなか楽しい趣向ですね。このノーム人形は好評とのこと。
投稿者 netjinsei : 2005年4月29日 07:50
