« スポーツスター | メイン | スポーツスター(2)~カスタム顛末記 »
2005年8月23日
細野真宏の世界一わかりやすい株の本

実は細野さんのこのシリーズは全部持っていて今回のこの本も楽しみにしていたが、この本は株の入門書としてもかなり面白い観点から掘り下げたものだと思う。
私自身も株式投資はやっているのだが基本的にはあまりZAIなどの雑誌も「株で絶対儲ける」的なハウツー本も読まない。著者も冒頭に書いているが銘柄選定や買い方などはあまり教わるものでもないと思うからだ。
ではこの本をなぜ取り上げたか、というと、この本で述べられている事はどうやって買うか、どの銘柄を買うか、という話ではなく、「株を買うにあたってどうやって考えるか」という所に主眼を置いて書かれた珍しい本だからだ。
あまりこの手のモノを読まないので、実際珍しいかどうかは分からないが、著者がエコノミストなどではなく実際に予備校講師であること、つまり「理解させる事」を職業にしている人で、今までの「よくわかる」シリーズもベストセラーになっているといった実績もある事などなど、ここまでそろったケースはやっぱり珍しいのではないか、と思う。
内容も日産マーチのヒットから特に最近話題になった西武鉄道上場廃止、日本テレビ問題やニッポン放送などをさらっと触れながら「その報道を見てどう考えるのか」を説いていくスタイル。このあたりはお茶の間をもにぎわした話題なので理解しやすいだろう。
特に面白いのは著者は徹底的に「個人投資家は不利だ」という前提から話を進めていること。実際マーケットに情報が流れるまでに色々な人や会社を情報は通っていくので、世間に情報が伝播した頃には株価は既に上昇または下降済み、ということはよくある。
こういったことは「あるべき論」からすればタブーに近い話だが、著者は別にそれに不満を鳴らすわけでもなく、「そういうものなのだ。じゃぁ個人の立場からはどうしよう」という発展形にさらりと持っていく。ここの銘柄の話も、一般的なものとして一応日産のリバイバルプランに絡むマーチのPR戦略を取り上げているが、「実は私はクルマには興味がないので買いませんでした。買ってたら儲かってたでしょう」とあっさり。
しかし好きな映画ではのびのびとなぜ松竹なのか、という話を展開していく。私は逆に映画はあまり興味があるほうではないのだが、その分客観的に読めて面白かった。映画好きな人ならまた違った感想を持ちながら読めることだろう。
よほど映画が好きらしく、巻末の新聞コラムにもそのエピソードが書かれていたりするが、どうやら「映画でわかる世界一わかりやすい株の本」という続編もあるようだ。Amazonで見るとその書はまだなく、別の「細野真宏の世界一わかりやすい株の本 実践編 」が近日刊行のようだ。
以前の「経済のニュースがよくわかる本」シリーズはそれなりに分厚い単行本だったのに対し、この本は薄めの大型本。そして¥952のプライシングという事は・・・コンビニでの販売を見据えてか?と思ったのだが、単純に小学館と文芸春秋の違いのようだ。けれどコンビニにも並ぶんじゃないか、と思う。
経済関連のベストセラーを連発する予備校講師・・・というとちょっと異色で本業は大丈夫なのかね、と思うのだがアマゾンで検索してみたら・・・さすが、経済本より本業の数学本の方が断然に多い。
著作の1つの「極限が本当によくわかる本 1週間集中講義シリーズ」などは一般人にとってはもう数学本のタイトルですらないような気がしないでもない。
投稿者 netjinsei : 2005年8月23日 02:47
コメント
細野真宏です。正月なので、読者のかたの本の感想を聞きたくてネットで珍しく検索してみました。
とても鋭い分析で、ここまで分かっていただけていると嬉しいです。ありがとうございます。
名前の漢字がちょっと違っているのが気になりましたが・・。まぁご愛嬌と言う事で。
実践編の感想もよろしければ教えてください。
それでは
投稿者 細野真宏です : 2006年1月 4日 03:42
>細野さん
ご本人からコメント頂けるとは光栄の限りです。ありがとうございます。
お名前の漢字の件大変失礼いたしました。修正いたしました。
投稿者 netjinsei : 2006年1月12日 07:39
